[解説]
地中における最大加速度の分布図(図1):
深さ約130kmと深い地震だったため、最大加速度の空間変化は比較的穏やかである。深さ約10kmと浅かった2000/10/6の鳥取県西部地震の場合は今回とは逆に狭い領域で大きな最大加速度が記録された。30gal以上の最大加速度の領域は北北東-南南西方向に約100km程度の細長い形状をしている。この特徴的な分布は減衰の小さな太平洋プレートの影響であると考えられ、太平洋プレートの浅い太平洋側で大きな最大加速度が記録されており、内陸に向かうに従い小さくなる様子が見てとれる。
地表における最大加速度の分布図(図2):
太平洋プレートの影響を受け、地中最大加速度と同様、北北東-南南西方向に細長い分布をしている。表層地盤の影響を受け、地中に比べ3倍から10倍程度増幅されている。地点ごとの地盤構造の違いの影響を受けて、幾分複雑な分布パターンを示している。
なお深い地震であったため、地震被害を引き起こすような大きな揺れは地表においては記録されていない。
参考図1として、地中の最大加速度分布を色彩を強調して示す。
なお、参考図1以外は、相互の比較を可能とするため加速度強度のカラー表示を統一している。
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