前ページ次ページ

7.1.3 表面波



図7.1.3-1 ラブ波の振幅の深さ分布.[佐藤(1978)による]




図7.1.3-2 1984年10月3日長野県西部地震の余震(M=5.3)の岐阜大学観測所(Δ=約100km)における速度型強震計の記録[村松(1987)による]

 地表面ではストレス=0の境界条件を満たし、深い所では振幅=0の条件の波が存在する。SH波で形成されている表面波は軟らかな表層のある場合に発生し、その振幅の深さ分布は図7.1.3-1のようになる。これをラブ波と呼ぶ。ラブ波の振幅は表層ではcos型になり、下層ではexp型で減衰する。したがって、ほとんどのエネルギーは表層に沿って伝わる。実体波のエネルギーは距離の2乗、表面波のエネルギーは距離の1乗に反比例して減衰するので、震源から離れるにしたがって表面波が目立ってくる。

 ラブ波の中の波長の短い波は表層の速度で進み、波長の長い波は下層の速度で進み、中間の波長の波は中間の速度で進むので、「分散」という現象が生まれ、ラブ波の波形は図7.1.3-2のようになる。

 表面波にはレーリー波と呼ばれる波もあり、これはSV波とP波とから出来ており、表層のない場合にも発生する。表層のある場合にはラブ波と同様な「分散」に現象を示す。

 震源から離れた大平野の地震動にはS波の後に続く長周期の表面波が目立つ。





◇◇◇










前ページ次ページ