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3.3.2 大森係数

                            
P波の速度はS波の速度よりも大きく、ほぼの関係にある。従って、観測点には常にP波の方がS波より早く到着する。両者の時間差を「S-P時間」または「初期微動継続時間」という。

 いま、ある観測点にP波とS波が到着した時刻をそれぞれとしよう。S-P時間をτと書けば、である。地震の震源時を、震源から観測点までの震源距離をrとすれば、

(3-4) 
である。両式からto を消去すると、

(3-5) 
が得られる。ここでkは、

(3-6) 
で、「大森係数」と呼ばれる。

 大森係数の値は、近地の浅い地震に対して8km/s程度、やや遠い地震では10 km/s程度となる。S-P時間がわかれば、 (3-5)式を使って震源距離を略算することができる。地震の揺れを感じたら、P波(縦揺れ)とS波(横揺れ)の到着を識別して、震源までの距離を推定してみよう。


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