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3.2.2 いろいろなマグニチュード

                            
 地震のローカルマグニチュードには、汎用性の点で幾つかの問題があった。距離減衰項は震央距離が1000km以内の、=2〜5の地震の観測データから定めたので、より遠方の観測データ、上記の範囲外の大きな地震、小さな地震にもそのまま適用するわけには行かない。の値自体も地域ごとに異なっている可能性がある。カリフォルニアでは地殻内の浅い地震しか起きていないが、日本のように深い地震も起きる場所では、震源の深さも考慮する必要がある。また、マグニチュードが特定の地震計の記録振幅に基づいて定義されているのも具合が悪い。

 これらの問題点を解決するために、その後、マグニチュードの定義式が次々に拡張されていった。現在では、表面波マグニチュード()、実体波マグニチュード()、気象庁マグニチュード()など、多種多様なマグニチュードが並行して使われている。また、振幅の距離減衰にマグニチュード依存性を組み込んだ定義式も提案されている。これらはいずれも地震動の変位または速度の最大振幅に基づいているが、それぞれ一長一短がある。浅い大地震の場合は、表面波マグニチュードが使われることが多い。

 上記のほかに、震源分布や振動の継続時間から地震の規模を決める方式もある。震度分布からのは、歴史地震の規模推定に広く活用されている(8.1.3参照)。また、振動継続時間からのは、微小地震にしばしば用いられる。


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Last Modified Feb/27/2000