○距離減衰式との比較
K-NET、KiK-netによる観測記録と司・翠川(1999)による「断層最短距離」を用いた距離減衰式と比較しています。
観測記録に関して、最大加速度は地表の観測値をそのまま用いています。最大速度は上記論文の手法に従って、地表から深さ30mまでの平均S波速度(Vs30)をもとに、地表の観測値からS波速度が600m/sである工学的基盤(上記論文では硬質地盤と表記)上の値に換算しています。深さ30mまでのS波速度の情報が無いK-NET観測点については、最深部のS波速度が400m/s以上の地点ではその速度層が深さ30mまで続いているものと仮定してVs30を設定して換算値を求めていますが、S波速度が400m/s未満の地点は比較から除外しています。そのため、最大速度のデータは最大加速度と比べて少なくなっています。
ここでの最大加速度、最大速度はいずれも水平動二成分のうちの大きい方の値です。