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3.2.4 グーテンベルク・リヒターの関係

図3.2.4-1 日本とその付近に起きた浅い地震(深さ60km以浅)のマグニチュード別地震発生頻度

[宇津徳治(1984)による]

 まず図3.2.4-1をご覧いただきたい。これは、日本とその付近に起きた地震について、マグニチュード0.1刻みで地震発生数を数えて図示したものである。白丸が各刻みごとの地震数、黒丸はそれよりも大きな地震を全て含めた積算地震数である。両者とも、地震数が対数で示されていることに注意されたい。

 このように、あるマグニチュード の地震数()は、

(3-3)  
の関係に従う。積算地震数()についても同様である。この式は、提唱者の名前を取って「グーテンベルク・リヒターの式」と呼ばれる。以下ではGR式と略記することにしよう。この関係はどのマグニチュードを用いても成り立つので、地震の規模を単にと表記した。

 GR式の係数は、ほとんどの場合1前後の値となる。従って、が1だけ小さくなると地震の数はおよそ10倍になる。ただし、詳しく調べると値に地域性が見られる。一般に、地下構造が複雑で不均質な場所では値が大きい。

 GR式によれば、数は極端に少ないがどんな大きな地震でも起きてよいことになる。しかし、これは明らかに現実と合わない。日本付近では、が8より大きくなると、実際の地震数は図3.2.4-1のきれいな直線関係から徐々に下側にはずれてくる。このはずれ始めるは地域によって異なり、地震の上限規模には地域差があることを示している。


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