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2.2 日本の地震活動



2.2.1 日本とその付近の地震の分布



図2.2.1-1 日本とその付近の地震の分布.[宇津徳治(1984)による]

 図2.2.1-1に日本とその付近の地震の分布を示す。震源の深さも分かるように、震央の位置を深さ別の記号で示してある。

 大局的に見ると、圧倒的に多数の地震が、太平洋の西縁に位置する千島海溝、日本海溝、伊豆−小笠原海溝に沿って起きている。これらの地震は海溝の陸寄りに広く分布し、稀には海溝の東側でも地震が発生する。震源の深さは、海溝から西へ遠ざかるにつれて次第に深くなり、西側に傾き下がる深発地震面を形成している。駿河湾から九州南東海域に至る南海トラフ、さらに台湾付近まで延びる南西諸島海溝(沖縄海溝)についても同様の特徴が見られる。「トラフ」(舟状海盆)は海溝に準ずる海底の谷である。

 特に海溝付近では、「海溝型」の大地震が頻繁に繰り返し、中にはM8を越える巨大なものもある。このような地震の際には、地震動による被害だけでなく、津波についても厳重な警戒が必要である。

 日本海側では、北海道西方海域から新潟沖にかけて浅い地震が多発している。この中には、1964年新潟地震(=7.5)、1983年日本海中部地震(=7.7)、1993年北海道南西沖地震(=7.8)などの大地震が多数含まれている。

 日本列島の内陸部にも多くの地震が起きている。そのほとんどは深さ15km程度以浅で、上部地殻内で発生するものである。大地震がたまたま大都市の直下で発生すると、「直下型」の大地震と呼ばれることになる。地震の規模は普通7.5程度が上限であるが、1891年濃尾地震のように、内陸浅部でも8級の巨大地震が起きる場合がある。


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