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2.1.2 プレート境界と地震のタイプ



図2.1.2-1「海溝型地震」の発生メカニズム

[地震調査研究推進本部(1999)による]

地震は、プレート境界とその周辺に集中して起きており、地震の起こり方もプレート境界のタイプに対応した特徴をもっている。  まず、発散境界では、地震は非常に狭い帯の中で起きている。地震の発生場所が中央海嶺などの直下に限られているからである。地震の深さも、30kmを越えるものはない。これらの地震は、海嶺と直交する方向に働く引っ張りの力で引き起こされている。

 横ずれ境界においても、深い地震は見られない。ほとんど全ての地震が上部地殻の中で起きている。地震を引き起こしているのは、プレート境界に沿う方向のずれの力である。

 収束境界では、衝突型と沈み込み型で状況が大きく異なる。衝突型の境界では、境界付近だけでなく広い範囲にわたって地震が分布している。図2.1.1-1(a)に示したように、インド半島の衝突に伴う地震活動は南北1000km以上の広範囲に及ぶ。これは、プレートの正面衝突の影響が広範囲に及ぶためである。衝突の影響は地下深部まで及び、やや深い地震も発生する。多くは深さ50kmくらいまでだが、ヒンズクシュのように深さ200km前後の地震活動が見られる場所もある。衝突境界の地震は、衝突方向に作用する圧縮力で引き起こされている。

 沈み込み型の境界は、いわゆる「海溝型地震」で特徴づけられる。正確には、海・陸両プレートの境界に発生する低角逆断層型の大地震である(逆断層については4.3.3節を参照)。このタイプの地震の発生メカニズムを図2.1.2-1に示す。沈み込み型境界のもうひとつの特徴は、深さ数百kmに達する深発地震が発生することである。これについては次のページで詳しく述べる。


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