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第2章 地震活動

2.1 世界の地震活動



2.1.1 世界の地震分布


(a)

(b)
図2.1.1-1 世界の地震分布

(a)深さ100kmより浅いもの (b)深さ100kmより深いもの

[ハーバード大学のデータによる]


 世界のどのような場所で地震が起きているか、まず、震源の分布の様子を見ることにしよう。図2.1.1-1は世界の震源の分布図で、(a)には100km以浅の浅い地震、(b)にはそれより深い地震が示されている。

 一見して分かるように、地球上の多くの部分は無地震地域で、地震が盛んに起きている場所は幾つかの地震帯に限られている。地震活動は、太平洋を取り巻く環太平洋地震帯に圧倒的に集中している。また、中国・ビルマ国境から中央アジアを経て南ヨーロッパに至る地域も、世界有数の地震多発地帯である。

 浅い地震(図2.1.1-1の(a))に着目すると、大西洋やインド洋の真中を走る幅の狭い地震帯が目を引く。これは中央海嶺の中軸部、すなわちプレートの発散境界の地震活動である(1.2.3参照)。

 深い地震(図2.1.1-1の(b))では、地震の多発地帯はさらに限られてくる。深い地震が起きているのは、プレートの沈み込み境界部と一部の衝突境界付近だけである。これまでに知られている世界最深の地震は、1930〜40年代にスンダ海溝沿いに起きた3つの地震で、深さ680〜690kmと推定されている。興味深いことに、この地震発生層の下限はマントル内の680km境界とほぼ一致している。日本付近では、深発地震の発生下限は約600kmである。


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